私のルーツ -高木智広編-
ここまでが今回の激凸展が立ち上がるまでのルーツ、前置きでした。
今回この「激凸展」のオフィシャル・ブログを立ち上げるにあたり、テーマを設けて出展作家達でブログ・リレーをしようということになりました。
そのテーマが「ルーツ」です。
激凸宣言にもあるように、ルーツとは起源を表すrootsでもあり、空間、交通を表すroutesでもあります。よって、作家は自身の表現に至るまでのルーツと、その生活空間、場所、地域から作品に繋がるルーツを各自このブログで書いていこうと思います。
第一回目は、私、高木智広が書かせて頂きます。
自作について良く聴かれることは、どうして動物の中に人が入っているのか?ということです。
いつも動物の中に人を描いてやるぞ!あるいは、人に動物を着せてやるぞ!といった感じで描いているわけではありませんが、自分が動物の中に入って行ったという最初の記憶があります。
それは産まれた時、母親の中から痛みを伴い這い出てきたような慈愛に満ちた記憶ではなく、このプールでした。
今は無き岐阜の長良川交通公園の通称パンダプール。
幼児向けのプールに設置された過剰なパンダ型滑り台。元々水が苦手だった私は、このパンダが恐怖のアイコンでした。お尻の階段から上り、塩素臭い胎内を巡り、順番を待って口から冷たい水とともに吐き出される。まだ口から入ってお尻から出る構造でなくて良かったですが、人が動物の中に入るという強迫観念をこの時に最初に感じたように記憶しています。
このパンダプールの横にはお化け屋敷も設置されていて、作り物の風と悲鳴を夏が来る度に思い出します。
ここまでで交通の方のルーツは書いてないじゃないか!と言われそうですが、交通公園にあるプールだったということで許してはもらえないでしょうか?
駄目ですか。。では続けます。
私は岐阜で生まれ、高校まで岐阜で育ち、東京の美術短大へ行き、フランスに2年ほど渡り、現在京都に住んで13年ほど経ちます。どこ場所が自分の制作に影響を与えているか、それぞれが絡み合って現在に至るわけですから単純には答えられませんが、やはり、幼少期を過した岐阜の田舎が自分のルーツであると思います。
毎日、川や山で生き物と戯れて遊んでいました。カエルもオタマジャクシも良く捕まえました。
遊びがエスカレートして殺してしまったこともあります。その感触が今も忘れられずにいます。
真冬にオタマジャクシを氷の上で滑らして遊んでいたのは、本当の記憶なのか、、今となっては分りません。
とにかく生き物に囲まれて育ちましたから、幼少のアルバムを開くと大抵何かを抱いております。
もうこの写真一枚が全てを語ってくれているような気がしますが、、それにしてもこの時の親父は写真を斜めにとるのがブームだったらしい。
その後東京へ行っても、フランスのルーブルで油絵を模写して勉強しても、京都で美味しい和菓子を食べても、自分の絵を描くときはこの頃に戻っていると言えます。
自分にとっての制作はどこの場所でもなく、ただ動物を抱ける場所へ続くルーツなのかも知れません。
しかしこの激凸展ではあえて、抱きたくも抱かれたくもないパンダプールのでかいパンダに挑戦しても良いかも知れません。でも、それは夏のほうが良いかな~。
古いアルバム写真いっぱいの乙女ちっくなブログで失礼しました。
高木智広
今回この「激凸展」のオフィシャル・ブログを立ち上げるにあたり、テーマを設けて出展作家達でブログ・リレーをしようということになりました。
そのテーマが「ルーツ」です。
激凸宣言にもあるように、ルーツとは起源を表すrootsでもあり、空間、交通を表すroutesでもあります。よって、作家は自身の表現に至るまでのルーツと、その生活空間、場所、地域から作品に繋がるルーツを各自このブログで書いていこうと思います。
第一回目は、私、高木智広が書かせて頂きます。
自作について良く聴かれることは、どうして動物の中に人が入っているのか?ということです。
いつも動物の中に人を描いてやるぞ!あるいは、人に動物を着せてやるぞ!といった感じで描いているわけではありませんが、自分が動物の中に入って行ったという最初の記憶があります。
それは産まれた時、母親の中から痛みを伴い這い出てきたような慈愛に満ちた記憶ではなく、このプールでした。
今は無き岐阜の長良川交通公園の通称パンダプール。
幼児向けのプールに設置された過剰なパンダ型滑り台。元々水が苦手だった私は、このパンダが恐怖のアイコンでした。お尻の階段から上り、塩素臭い胎内を巡り、順番を待って口から冷たい水とともに吐き出される。まだ口から入ってお尻から出る構造でなくて良かったですが、人が動物の中に入るという強迫観念をこの時に最初に感じたように記憶しています。
このパンダプールの横にはお化け屋敷も設置されていて、作り物の風と悲鳴を夏が来る度に思い出します。
ここまでで交通の方のルーツは書いてないじゃないか!と言われそうですが、交通公園にあるプールだったということで許してはもらえないでしょうか?
駄目ですか。。では続けます。
私は岐阜で生まれ、高校まで岐阜で育ち、東京の美術短大へ行き、フランスに2年ほど渡り、現在京都に住んで13年ほど経ちます。どこ場所が自分の制作に影響を与えているか、それぞれが絡み合って現在に至るわけですから単純には答えられませんが、やはり、幼少期を過した岐阜の田舎が自分のルーツであると思います。
毎日、川や山で生き物と戯れて遊んでいました。カエルもオタマジャクシも良く捕まえました。
遊びがエスカレートして殺してしまったこともあります。その感触が今も忘れられずにいます。
真冬にオタマジャクシを氷の上で滑らして遊んでいたのは、本当の記憶なのか、、今となっては分りません。
とにかく生き物に囲まれて育ちましたから、幼少のアルバムを開くと大抵何かを抱いております。
もうこの写真一枚が全てを語ってくれているような気がしますが、、それにしてもこの時の親父は写真を斜めにとるのがブームだったらしい。
その後東京へ行っても、フランスのルーブルで油絵を模写して勉強しても、京都で美味しい和菓子を食べても、自分の絵を描くときはこの頃に戻っていると言えます。
自分にとっての制作はどこの場所でもなく、ただ動物を抱ける場所へ続くルーツなのかも知れません。
しかしこの激凸展ではあえて、抱きたくも抱かれたくもないパンダプールのでかいパンダに挑戦しても良いかも知れません。でも、それは夏のほうが良いかな~。
古いアルバム写真いっぱいの乙女ちっくなブログで失礼しました。
高木智広
by gekitotsuten
| 2011-01-21 23:09
| ブログリレー「ルーツ」
2011年3月12日~4月9日unseal contemporary(東京日本橋)で開催されるグループ展「激凸展」公式ブログ
by gekitotsuten
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