私のルーツ - 堀尾貞治編 -
解説:「具体」と「あたりまえのこと」――「私のルーツ」に代えて(前田裕哉)
http://gekitotsut.exblog.jp/14209739/
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by gekitotsuten
| 2011-02-13 20:43
| ブログリレー「ルーツ」
私のルーツ - 関本幸治編 -
週刊競馬ブックの一枚の写真を見ながら描いた
緑の中を颯爽と駆けて たてがみを風にたなびかせる馬
それが油絵で描いた初めての絵だと思います
父は競馬が好きで母は油絵を描いていました
小学校2年頃 喧嘩が絶えない両親の為に
馬を油絵で描いて繋ごうとしたのを覚えています
過去も現在も時間を切り取り続けたレリーズ
シャッターをきるための道具なのですが
時間を切りとる大切な一品です
祖父の写真館で使っていたレリーズを今でも使っています
祖父は写真館ですから
家族写真や節目節目の記念写真を撮影していました
もう亡くなってしまったのですが
その写真はおそらく今でも大切にそれぞれの家族の中で
何度も眺めている写真として存在していることでしょう
切り取られた時間がずっと繋がって流れている写真
そんな作品を作りたいと思っています
絵描きの母と写真館の祖父から繋がって
だからなのか 絵のような写真を作っています
それが私のルーツであり 作品を作り繋げる原点です
祖父
関本幸治ウェブサイト
http://kojisekimoto.web.fc2.com/
緑の中を颯爽と駆けて たてがみを風にたなびかせる馬
それが油絵で描いた初めての絵だと思います
父は競馬が好きで母は油絵を描いていました
小学校2年頃 喧嘩が絶えない両親の為に
馬を油絵で描いて繋ごうとしたのを覚えています
過去も現在も時間を切り取り続けたレリーズ
シャッターをきるための道具なのですが
時間を切りとる大切な一品です
祖父の写真館で使っていたレリーズを今でも使っています
祖父は写真館ですから
家族写真や節目節目の記念写真を撮影していました
もう亡くなってしまったのですが
その写真はおそらく今でも大切にそれぞれの家族の中で
何度も眺めている写真として存在していることでしょう
切り取られた時間がずっと繋がって流れている写真
そんな作品を作りたいと思っています
絵描きの母と写真館の祖父から繋がって
だからなのか 絵のような写真を作っています
それが私のルーツであり 作品を作り繋げる原点です
祖父
関本幸治ウェブサイト
http://kojisekimoto.web.fc2.com/
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by gekitotsuten
| 2011-02-13 00:31
| ブログリレー「ルーツ」
【激凸日誌】 京都ミーティング@京都芸術センター
11日、朝から雪がちらつく寒い日でしたが、
お昼より京都芸術センターにて「激凸展」参加の関西作家たちのミーティングが行われました。
神戸より堀尾貞治さん、高槻より激凸展ライターの前田裕哉さんも駆けつけて
関西チーム全員集合となりました。そこに唯一関東から激凸展キュレーター櫻井りえこさんも参加!
京都芸術センターの喫茶室のど真ん中のテーブルを総勢8名が陣取り、まずは腹ごしらえ&自己紹介。
初対面同士の作家もいましたが、事前にネット上でのやり取りもあり、
あらかじめお互いを認識していたことは、限られた時間の中でとても有効でした。
先日の東京でのミーティングで展示に関する主な項目は決定していたため、
激凸!というよりは懇親会に近い雰囲気でした。
そんな和気藹々とした中、激凸展、最年長の参加者である堀尾貞治さんのお話が空気を変えました。
年間100もの展覧会をされ、ご自身も熱心に展覧会を観て周ってられる堀尾さんに
アーティストトークで扱う予定をしていた”関西のアートシーン”を教えて頂きたいと伺ったところ、
「自分は自分のために展覧会に足を運んでいるだけで、作品と向き合うことは真剣勝負である。」
とのご返答を頂きました。
漠然とした”関西のアートシーン”という概念そのものが間違っているのかも知れません。
堀尾さんは、いわゆる作風、スタイルを持つ事すら拒否されています。
アートシーンでもなく、美術運動でもなく、または作家でもなく、
その作家がその時にしか作ることの出来ない1点の作品が全てであるという、
あたりまえのことであり、つい見失いがちな、熱いお話を聞かせて頂きました。
残念ながら堀尾さんはご多忙なため激凸展の会場には来て頂けません。
ですから、堀尾さんに代わり彼の生涯のテーマである「あたりまえのこと」
を伝えることが出来たら、と思います。
アートに全てをかけて人生を歩まれてきた方の言葉は重いです。
堀尾さんと激凸出来たこと、展示で作品と激凸出来ることは幸せな事だと改めて感じました。
先日国際的な展覧会のために行かれたフランクフルトで描かれたドローイングをお土産に頂きました。
堀尾さん、色々とありがとうございました!激凸展、きっと良い展覧会にします。
もちろん堀尾さんだけではなく、作家の皆さんと直接お会いしてその熱量を直に感じると、
いてもたってもいられません。
ひとりひとり、作品1点1点が宝石のような存在であり、
それを輝かせる環境を考えなくてはなりません。
それが出来なければアーティスト・トークでも前を向いて話すことが出来ません。
素晴らしい展示が出来れば裸踊りだってやります(と木内さんが言っていましたw)。
一番重要なのは多くの方達に作品を観て頂くことです。
それで観て頂いた人の心に小さな凸が生まれれば嬉しい。
そのために作家は今出来る事を全力で、激凸な作品を作るのです。
高木智広
(続きの写真を撮っていたという流れで天野萌がこの先担当します。)
ミーティングの後半は、堀尾さんが帰られた後、その場で机を囲んで話し合いの続きを行いました。
搬入方法の相談やアーティスト・トークの方向性を模索しながら、関西在住の作家の現状や噂話など話は現実的で濃密な方向へ、、。参加作家さん達がこれまで得た経験から語られる話はどれも興味深く、展覧会でのトークで話すことが無くなるのではないかと心配になる程でした。限られた時間で何を話すのか、こちらは引き続き話し合いを継続、調整しております。
東京ミーティングと京都ミーティングでは「それぞれ雰囲気は全然違う」という話を高木さんから聞けたのが印象的でした。次に作家が揃うのはいよいよ搬入時です。一体どんな激凸が起こるのか、一参加作家として非常に楽しみにしています。
お昼より京都芸術センターにて「激凸展」参加の関西作家たちのミーティングが行われました。
神戸より堀尾貞治さん、高槻より激凸展ライターの前田裕哉さんも駆けつけて
関西チーム全員集合となりました。そこに唯一関東から激凸展キュレーター櫻井りえこさんも参加!
京都芸術センターの喫茶室のど真ん中のテーブルを総勢8名が陣取り、まずは腹ごしらえ&自己紹介。
初対面同士の作家もいましたが、事前にネット上でのやり取りもあり、
あらかじめお互いを認識していたことは、限られた時間の中でとても有効でした。
先日の東京でのミーティングで展示に関する主な項目は決定していたため、
激凸!というよりは懇親会に近い雰囲気でした。
そんな和気藹々とした中、激凸展、最年長の参加者である堀尾貞治さんのお話が空気を変えました。
年間100もの展覧会をされ、ご自身も熱心に展覧会を観て周ってられる堀尾さんに
アーティストトークで扱う予定をしていた”関西のアートシーン”を教えて頂きたいと伺ったところ、
「自分は自分のために展覧会に足を運んでいるだけで、作品と向き合うことは真剣勝負である。」
とのご返答を頂きました。
漠然とした”関西のアートシーン”という概念そのものが間違っているのかも知れません。
堀尾さんは、いわゆる作風、スタイルを持つ事すら拒否されています。
アートシーンでもなく、美術運動でもなく、または作家でもなく、
その作家がその時にしか作ることの出来ない1点の作品が全てであるという、
あたりまえのことであり、つい見失いがちな、熱いお話を聞かせて頂きました。
残念ながら堀尾さんはご多忙なため激凸展の会場には来て頂けません。
ですから、堀尾さんに代わり彼の生涯のテーマである「あたりまえのこと」
を伝えることが出来たら、と思います。
アートに全てをかけて人生を歩まれてきた方の言葉は重いです。
堀尾さんと激凸出来たこと、展示で作品と激凸出来ることは幸せな事だと改めて感じました。
先日国際的な展覧会のために行かれたフランクフルトで描かれたドローイングをお土産に頂きました。
堀尾さん、色々とありがとうございました!激凸展、きっと良い展覧会にします。
もちろん堀尾さんだけではなく、作家の皆さんと直接お会いしてその熱量を直に感じると、
いてもたってもいられません。
ひとりひとり、作品1点1点が宝石のような存在であり、
それを輝かせる環境を考えなくてはなりません。
それが出来なければアーティスト・トークでも前を向いて話すことが出来ません。
素晴らしい展示が出来れば裸踊りだってやります(と木内さんが言っていましたw)。
一番重要なのは多くの方達に作品を観て頂くことです。
それで観て頂いた人の心に小さな凸が生まれれば嬉しい。
そのために作家は今出来る事を全力で、激凸な作品を作るのです。
高木智広
(続きの写真を撮っていたという流れで天野萌がこの先担当します。)
ミーティングの後半は、堀尾さんが帰られた後、その場で机を囲んで話し合いの続きを行いました。
搬入方法の相談やアーティスト・トークの方向性を模索しながら、関西在住の作家の現状や噂話など話は現実的で濃密な方向へ、、。参加作家さん達がこれまで得た経験から語られる話はどれも興味深く、展覧会でのトークで話すことが無くなるのではないかと心配になる程でした。限られた時間で何を話すのか、こちらは引き続き話し合いを継続、調整しております。
東京ミーティングと京都ミーティングでは「それぞれ雰囲気は全然違う」という話を高木さんから聞けたのが印象的でした。次に作家が揃うのはいよいよ搬入時です。一体どんな激凸が起こるのか、一参加作家として非常に楽しみにしています。
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by gekitotsuten
| 2011-02-12 23:34
| 激凸日誌
私のルーツ - 礒谷権太郎編 -
現在のスタイルに至る転機となったこの作品を構成する要素を解体し、それぞれの源流を私のルーツとして記します。
Title Gold Fish (Rage Against the Man.)
media 泥、雑誌、ペンキ、水性系接着剤、スチール缶、ウイスキーボトル、ウレタンフォーム、木材
Size (cm) 63x42x30
2008
■素材
①泥について
美術大学在籍中、彫刻・金属素材を専攻し、まず鉄を錆びさせる制作をはじめる。20代からは泥、グリース、歯磨き粉、などより耐久性の低い素材に移行するが、これは私なりの色即是空、東洋思想的刹那の美学の実践だった。まずこれは子供時代から死ぬということがたまらなく怖かった私が、禅に熱心だった祖父からいつしか手に入れた教義の実行であったと思う。また21歳のときの二度インドに旅行をする。そこで目にした人々、街からは思想だけでなく、直接素材への影響をも強く受けた。
Title 「作品」
media 土、鉄、麻ひも、針金
Size (cm)105×270×130
2000 大学院終了制作
②雑誌について
2008年個展[INSTANT DOGMA]Gallery KINGYOにおいて、私の彫刻に初めてプレートが刺さった。
名前、教義、スローガンを掲げた偉人、聖人、宗教彫刻の形式の引用である。ただし信仰やプロパガンダから分断されたこの彫刻たちには、英字雑誌の文字の切り抜かれた即興の無意味なメッセージが貼られた。私は昼間、大企業の機密文書を大型シュレッダーにかける作業員であるため、ごみとして捨てられた海外のショッピング雑誌には不自由しなかった。シュレッディングは夜も家で行われた。なぜ英字なのかと聞かれることがある。日本のミュージック雑誌やファッション誌にもデザインされたな沢山の英字が踊っているが、これら華やかなものが捨てられて地べたに張り付いているような光景が美しいと感じるからである。
③スチール缶、ウイスキーボトル、ウレタンフォーム、木材などについて
身の回りにあるものを積み上げて彫刻するのは、子供の工作と同じく安価で楽だからである。ただしごみを拾うときにフォルムや色の取り合わせなどに細心の注意を払っている。
■作品サイズ
作品の芯にごみ、つまり不要になった工業製品を利用するため、おのずとサイズが決まるところがある。ペットボトルを胴体に利用した作品には500mlサイズと1.5lサイズがある。
Title Comet sisters
mixed media
Size (cm) 50x20x10 each
2008
■形状
両親は学生時代に心理学を専攻していたため、家の本棚には神経症者、世界の子供たちの絵画の学術資料が並んでいた。これらの表現は幼い私にとってもとても自由で魅力的に感じた。後にアウトサイダーアートという括りで、美術的な観点から取り上げられていることを知る。2006年、それまで拠りどころとしてきたミニマル表現に行き詰まっていたある日、いつもの素材泥でクラシックな西洋彫刻、台座の上におかれた頭像を作り始めたとたんこれまでの迷いから解き放たれた。
即興的につくられたこの作品は芯にポリバケツを積み重ね、ウレタンフォームを下地に利用した。こぼれる泥をなんども塗りながら、かつて見たアウトサイダーたちや、現代にタイムスリップした原始時代の彫刻家のように表現したいと思っていた。
以上の結果、粗悪な素材を用いて、即興的な手法によって、あたかも「児童画・アウトサイダー・原始的」のような彫刻の制作を行っている。
Title Gold Fish (Rage Against the Man.)
media 泥、雑誌、ペンキ、水性系接着剤、スチール缶、ウイスキーボトル、ウレタンフォーム、木材
Size (cm) 63x42x30
2008
■素材
①泥について
美術大学在籍中、彫刻・金属素材を専攻し、まず鉄を錆びさせる制作をはじめる。20代からは泥、グリース、歯磨き粉、などより耐久性の低い素材に移行するが、これは私なりの色即是空、東洋思想的刹那の美学の実践だった。まずこれは子供時代から死ぬということがたまらなく怖かった私が、禅に熱心だった祖父からいつしか手に入れた教義の実行であったと思う。また21歳のときの二度インドに旅行をする。そこで目にした人々、街からは思想だけでなく、直接素材への影響をも強く受けた。
Title 「作品」
media 土、鉄、麻ひも、針金
Size (cm)105×270×130
2000 大学院終了制作
②雑誌について
2008年個展[INSTANT DOGMA]Gallery KINGYOにおいて、私の彫刻に初めてプレートが刺さった。
名前、教義、スローガンを掲げた偉人、聖人、宗教彫刻の形式の引用である。ただし信仰やプロパガンダから分断されたこの彫刻たちには、英字雑誌の文字の切り抜かれた即興の無意味なメッセージが貼られた。私は昼間、大企業の機密文書を大型シュレッダーにかける作業員であるため、ごみとして捨てられた海外のショッピング雑誌には不自由しなかった。シュレッディングは夜も家で行われた。なぜ英字なのかと聞かれることがある。日本のミュージック雑誌やファッション誌にもデザインされたな沢山の英字が踊っているが、これら華やかなものが捨てられて地べたに張り付いているような光景が美しいと感じるからである。
③スチール缶、ウイスキーボトル、ウレタンフォーム、木材などについて
身の回りにあるものを積み上げて彫刻するのは、子供の工作と同じく安価で楽だからである。ただしごみを拾うときにフォルムや色の取り合わせなどに細心の注意を払っている。
■作品サイズ
作品の芯にごみ、つまり不要になった工業製品を利用するため、おのずとサイズが決まるところがある。ペットボトルを胴体に利用した作品には500mlサイズと1.5lサイズがある。
Title Comet sisters
mixed media
Size (cm) 50x20x10 each
2008
■形状
両親は学生時代に心理学を専攻していたため、家の本棚には神経症者、世界の子供たちの絵画の学術資料が並んでいた。これらの表現は幼い私にとってもとても自由で魅力的に感じた。後にアウトサイダーアートという括りで、美術的な観点から取り上げられていることを知る。2006年、それまで拠りどころとしてきたミニマル表現に行き詰まっていたある日、いつもの素材泥でクラシックな西洋彫刻、台座の上におかれた頭像を作り始めたとたんこれまでの迷いから解き放たれた。
即興的につくられたこの作品は芯にポリバケツを積み重ね、ウレタンフォームを下地に利用した。こぼれる泥をなんども塗りながら、かつて見たアウトサイダーたちや、現代にタイムスリップした原始時代の彫刻家のように表現したいと思っていた。
以上の結果、粗悪な素材を用いて、即興的な手法によって、あたかも「児童画・アウトサイダー・原始的」のような彫刻の制作を行っている。
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by gekitotsuten
| 2011-02-12 21:07
| ブログリレー「ルーツ」
2011年3月12日~4月9日unseal contemporary(東京日本橋)で開催されるグループ展「激凸展」公式ブログ
by gekitotsuten
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